夜行性、三十路の日々日記

趣味、仕事の技術などの試行錯誤の記録

【エッセー?】センス・オブ・ワンダー

著者レイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」を読んだので感想を書きたいと思う。

 

まず読み終わっての感想は読んだときの状況によって、感想が変わる本だと感じた。

子供がいれば色々な自然に触れさせてあげたい、室内だけの世界ではなく外の世界に触れさせて感性を磨く機会を上げたいと思ったかもしれない。

幼い自分が読んでいれば、一つ一つのものに対しての感性をもう少しだけ強くアンテナを張って数日間は生きていたかもしれない。

 

そして、今の自分が読んで想像が膨らむこととしては幼い頃の思い出だった。

田舎育ちだったので、森の中に入り肌がかぶれてしまった思い出や、公園で友達とワクワクして遊んだこと。

日差しが心地よい日に見た空など自分にも自然の中で学んだことがあったなぁとぼんやりと思い出し、実家に帰りたくなった。

もちろん美化している部分が多々あると思うので、実際に帰省すると不便で仕方ないと思うが、久しぶりに山の中に帰りたい気持ちを掘り起こしてくれた。

 

大人になると感性が死んでくる?別の本だったかもしれないが…幼いときより人工物に目がいくという話があった。

その部分に関しては確かに年齢を重ねるごとにパソコンやスマホ、都会の利便性などに心を奪われて、自然へのふれあいはイベントとして組み込まれ、日常では無くなった。

 

個人的な思いとしては、科学や技術の発展は夢を見せてくれる、人の可能性を感じるもので止める必要があるとは思っていない。

しかし、私にも子供や自分が死んだ後の世界を考えると同じ意見ではいられないかもしれないと感じさせてくれた。

 

今でさえ技術に人がついていくことが出来なくなりつつあり、飲み込まれていく感覚がある個人としては、たまには文明の力を置いて山に帰ろうと思わせてくれただけでもいい本だった。

また、機会があれば読み返し、今の感想と見比べてみたい。